中国vs米国 「もしトラ」に備えが必要 移民問題 中国人の不法移民も/ 毛沢東時代への回帰?李強首相が演説で触れた「楓橋経験」/「もしトラ」が台湾有事?
米大統領予備選 「もしトラ」に備えが必要
もし米大統領にトランプ氏が返り咲いたら-。「もしトラ」が軽口にならないほど現実味を増してきた。 11月の大統領選に向けた共和党の候補指名争いは、トランプ前大統領の勝利が確実になっている。 15州の予備選と党員集会が集中する5日の「スーパーチューズデー」で14州を制し、元国連大使のヘイリー氏に圧勝した。ヘイリー氏は選挙戦からの撤退を表明した。 本選は4年前の前回と同様に、民主党の指名が確実視される現職バイデン氏との対決になる見通しだ。 圧勝を支えたのは岩盤支持層である。トランプ氏のスローガン「米国を再び偉大に」の頭文字を取って、MAGA(マガ)と称される。 MAGAが求めるのは、インフレや不法移民の対策といった目先の国益だ。国際協調への関心は低い。バイデン政権の内政への不満もトランプ人気を増幅させている。 予備選におけるトランプ氏の選挙手法は相変わらずだ。敵と味方を区別して対立をあおる。相手候補と議論せず、一方的に持論を振りまき支持者を熱狂させる。 2021年1月の米連邦議会襲撃など四つの事件に絡んで刑事訴追されたことも、バイデン政権による政治弾圧と印象づけて支持者固めに利用している。本選でエスカレートすれば米国の分断はさらに深まるだろう。 トランプ氏は敗北した4年前の選挙結果を受け入れず、「選挙は不正だった」と根拠なき陰謀論を今も主張する。大統領としての適格性は強く疑われる。 ヘイリー氏が予備選の一部で勝利したのは、共和党内のトランプ批判の表れと捉えることができる。トランプ氏では挙党態勢を築くことは困難と指摘されている。 一方、81歳のバイデン氏は高齢による認知能力低下の不安から、強い支持が広がらない。最近の複数の世論調査によると、両氏が対決した場合の支持率はトランプ氏が数ポイント上回った。本選は再び激戦になりそうだ。 「もしトラ」は米国外にも波紋を広げる。 ロシアのウクライナ侵攻に続き、パレスチナ自治区ガザで戦闘が勃発した。国際社会は4年前よりも強固な結束が必要である。 米国第一主義のトランプ氏はウクライナへの追加支援に反対している。大統領時代にほのめかした北大西洋条約機構(NATO)脱退の懸念は残ったままだ。中国との対立は国際社会のリスクになりかねない。 日本への影響も避けられない。在日米軍の駐留経費負担の引き上げを求めたり、外国製品への関税を引き上げたりする可能性がある。 政府は欧州各国や韓国、グローバルサウスと呼ばれる新興・途上国と協調し、トランプ氏再登板への備えを冷静に進めなくてはならない。///
毛沢東時代への回帰?李強首相が演説で触れた「楓橋経験」に注目“住民を互いに監視させ治安維持にあたらせる”
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中国vs米国「もしトラ」が台湾有事につながると専門家 中国はじわじわと軍事的・経済的に圧力 台湾の今後は